オーストラリアGPのオーガナイザーであるロン・ウォーカーが、来年のオーストラリアGPのスタート時間を繰り上げるというドライバー側の要望が聞き入れられたとの報道を非難した。
オーストラリアGPは昨年から、多くのテレビ観戦者がいるヨーロッパでの生中継を見やすい時間帯にするため、午後5時(日本時間午後3時)にレースがスタートしている。
しかし、太陽が低くなることにより視認性が低下し危険だとして、ドライバー側からは批判的な意見も出ていた。
そして3日(土)にはミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)が、統括団体FIA(国際自動車連盟)がメルボルンで明るさを計測していたことを明かし、2011年はスタート時間が繰り上げられるだろうと語っていた。
これに対し、オーストラリアGPコーポレーションの会長であるウォーカーは、F1ドライバーが「わがままなプリマドンナ」だとして、次のように『Herald Sun(ヘラルド・サン)』紙へコメントした。
「(午後5時のスタートが)危険ではないことは明らかだ」
「ドライバーらを満足させることなんてできない。彼らはスポーツのためになることを何もしない、だらけた連中だ。そうでないドライバーは2、3人のみだよ」
「多くのドライバーがわがままなプリマドンナだ。決して満足することなんてない」
オーストラリアのモータースポーツ統括団体CAMS(オーストラリア・モータースポーツ連盟)は、2010年のオーストラリアGPについての報告はまだ行われていないとしている。
ウォーカーは、午後5時のスタート時間は問題ないと考えており、FIAが行った明るさの計測結果を楽しみに待っているとも加えていた。
しかし、この問題はメルボルンにとって致命的な結果を招く可能性もある。F1最高権威のバーニー・エクレストンは照明設備を使った、完全なナイトレースの開催を求めているが、メルボルンのあるビクトリア州政府はナイトレースの可能性を否定している。
その一方で、メルボルンからの開催地移転を目指しているシドニーは、ナイトレースとしてのオーストラリアGP開催を計画していると報じられていた。